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箱根寄木細工、芸術品の日用品。

こんばんは、ヤマネコです。

少し前に、寄木細工のお盆をいただきました。

関東の温泉地としても有名な、神奈川県箱根町。その土地の伝統工芸品の一つが、寄木細工。

子どもの頃にも自宅には寄木細工の小物(おそらくお土産でいただいたもの)がありました。とはいえその意味もすばらしさもわからなかったのですが、あるときそれに気づいてとても感動しました。文字どおり、小さく加工された木材を寄せて、組み合わせて、模様をつくっていたのです。

それに気づくまでの私は、「よせぎ細工」の漢字もイメージができていなかったのだと思います。ふれてみると表面はさらさらしていて、木の板に柄が印刷されているように見えていた。あろうことか、この柄が少しうるさくも感じていました。柄、柄、柄、しかも色んな形があっちこっちに配置されていてややこしいデザインだな、などと失礼な感想を持っていた。

逆にいえば、印刷といわれても違和感がないほどなめらかな表面に加工されているのだということ。なんという繊細で、高度な技術なのだろうかと。実際には、その細かい柄こそ職人技がつめこまれた証。今はずっと眺めていられるくらい、そのつくりの美しさに魅了されています。

 

とはいえ芸術品です。日用品として使うものとしてはちょっとお高い。またとてもすてきだと思う一方で、この柄を使いこなせるセンスが私にはあるように思えず、なかなかお迎えすることができずにいました。うれしいことにちょっとした小物をお土産でいただくことがあったため、それだけを大切にするのが身の丈にあっているかなと。

そんな中で、今回の角盆をいただきました。

柄もすてきだし、ふちまで細工が細かい。もう本当に芸術品。

お盆といえば普段使いしているものがあり、数も間に合っていたのだけれど、これはもう趣味の感覚で手元におくことに。それでもしまいこむ気持ちはなかったため、書類トレイとして使うことにしました。とくにすぐに処理すべき書類をまとめておく用に。

 

お気に入りのお盆を書類トレイにする。なんだか無理やり「持つ理由」をつくったようにも思えたのですが、結果的にとても良い用途になりました。

というのも、柄を見えるようにしたいという理由で、この上に書類をためないようになったから。

昔と比べたら書類をためこむ悪習慣は減ったけれど、それでも忙しいときは数日手がつけられないこともあったのです。でもお気に入りのものの上に余計なもの(書類)がのっていると、早々に片づけたくなる。そんな好循環につながりました。

正直、すぐに処理するなら書類トレイなんていらないと思うんです。定位置さえあれば、トレイ自体はいらない。でも今回に限っては、トレイがあるからこそ片づけがはかどるようになったのでよかったなと。

活用できる日用品となる、すてきな芸術品。贈ってくださった方にとても感謝しています。

 

本日の猫。

ちょっといたずらをしていたので、「こらっ」と叱ったところ、走って逃げて行った猫です。徒歩で追いかけて、見つけるとこの状態。おそらく悪いことをした、という自覚があります。

そして私がしゃがむと、スカートの中にささっと逃げこんでくる。

そこは避難所ではないのですが、なぜかこの場所で安心しきったように見える弟猫でした。

本日もおつきあい、ありがとうございました。



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