こんばんは、ヤマネコです。
昨日の更新で予告したとおり、二年目の梅しごとに取り掛かりました。
昨年、梅を元につくったのは「梅干し」だけでしたが(梅醤油などあまりに簡単だったものは数に入れないことに)、今年は他にもいくつか試してみようと思っています。
今年もまずは梅干しをと思っていたのですが、今回つくったのは「梅肉エキス」。予定を変えたのは、買ってきてもらった果実に(梅干しにするには)少し傷が多いかな?と感じたから。
最初は青梅でしたが、地元産ですごく立派な梅なのです。
ただ傷みがあるとその部分から硬化が始まるようで、無理に梅干しにしても一粒丸々硬くなってしまうことが多い印象でした。昨年、つくり方のサイトを色々拝読して回ったときからそれに関する注意書きは目にしていたのですが、試してみたい意欲のまま強行しまして…身をもって納得。
今年は「傷のある梅」は梅干し以外の用途で優先的に使うことに。
そして選んだのが「梅肉エキス」。理由は、材料が一番シンプルだから。
- 青梅
これだけ。使うのが梅だけなので、いちいち計量する手間がありません。青梅でつくるのが一般的なようで、追熟させる必要もなし。
梅しごとの中で一番簡単!
と、初めてレシピを読んだときは思いました。
まずは準備した梅(嵩が減るので1kg以上でつくるのがよさそう)を全部キレイに洗って、しっかり水気を切るところから。途中でなり口(ヘタ)を竹串で取り除き、ひどい傷みは包丁でこそげ落としました。
あとはひたすら、すりおろす!
楽ちん楽ちんと思っていたら、後半、私の握力が死にそうでした。あまりそういう説明をお見かけしなかったのですが、1kgをすりおろすって結構な労働になるんだなあと。
(今調べてみたら、ミキサーがあれば簡単なようです)
すりおろした果実は、鍋にかけておいた布巾の中へどんどん投入。
あまり見たことのない光景が。
1kgすりおろし終えたら、布巾ごと持ち上げて…
今度はひたすらしぼります。全力で。
右上に写っているのは、すりおろし作業で残った「種」です。
もう一滴も落ちない、というところまでしぼりました。ちなみにカスは砂糖を加えて煮詰めるとジャムにアレンジ可能と書かれていたのですが、布巾を広げたらパッサパサ(乾燥したおからのような状態)のまま散らばってしまったので、今回は再利用を諦めました。
器にしたのは鍋なので本来はこのまま煮詰め作業に移るのですが、私の苦労を記録しておきたくて(すみません)しぼり出した果汁を計量してみました。
1kgの果実から、ざっくり600mlほどの果汁が確保できたよう。これを鍋に戻し、改めて加熱スタート。
最初に中火で沸騰させ、弱火に落として煮詰めていきます。表面の泡はアクなので、掬いながら取り除きました。
時々かき混ぜながら加熱を続けると、水っぽかった果汁が徐々にとろみを持ち始め、当初の深い抹茶色はどんどん茶色っぽく、次に黒っぽくなり、水飴のようなねっとりした状態に。
冷めると少し硬くなるとのことだったため、気持ちゆるめの状態になったところで火からおろしました。
粗熱をとったら小瓶に移して、できあがり。
私はもっと…光に透かしたら琥珀色のような液体に見えるものだと思ったのですが、実際にはどす黒いと言いますか、見た目はタール。古い油のようなものができあがりました。
そんな見てくれですが、本には梅肉エキスについて「消化器系の妙薬」と書かれていました。材料は梅だけ、シンプルな製法で有効成分が濃縮され、食中毒や日射病、更には便秘までカバーする万能薬。なんと常温で何年でも保存が利くとのことで、常備薬としては最高の条件でした。
そのまま耳かき一杯分くらいずつ口にしてもよいそうですが、かなり酸っぱいので、ハチミツを足したお湯割りでいただこうかなと。
ただし、1kgの梅で手づくりした場合…
- できあがりのエキスの量は、20~40g(ほんの少し)。
- すりおろすのに、要体力(ミキサーがあれば楽かもしれない)。
- 果汁をしぼるのに、要腕力&握力。
- 煮詰めるのに一時間以上かかる(今回は一時間半くらい)。
ビニール袋の梅は、未使用1kg。今回使った梅と同じ量。
ここからとれる梅肉エキスが、隣の小瓶(半分)。
体力と時間と光熱費を使って、これだけ。もしかすると、もっと煮詰めてもよかったのかも…と今は思います。そのくらい時間をかけて、ほんのわずかな量をつくるもの。
気軽に「やってみて!」とはオススメできない大変さがありました。
でも自分でやってみるとその貴重さが実感できます。市販の梅肉エキスがどうしてあんなに高価なのかもわかる。光熱費などを除けば果実の費用だけでちょっとした「薬」をつくっておける。
そんな風に考えるとちょっとワクワクする性格だから、横着者の私でもこういう季節しごとを続けることができるのだと思う。
せっかく手づくりした梅肉エキス、家族で大事に使っていきます。
本日の猫。
夏の暑さでしばし着用を避けていた割烹着を、クローゼットから久々に引っ張り出しました。
夏服が濃い色中心だからって汚していいとは言えないし…割烹着やエプロンの役割が大切なものだと実感しています。
夏用にエプロン、買ったほうがいいかな?あったほうが便利かな?
「いらないと思う!」
という、一人二役(?)でエプロンを買わない暮らしを継続中です。
本日もおつきあい、ありがとうございました。
こちらからお帰りいただけると、心の支えになります。
お気に入りテーマ。
おうちごはんを楽しむ暮らし
無印良品週間で購入したもの
大人ナチュラルファッションが好き