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ビワと、見送った愛猫のこと。

こんばんは、ヤマネコです。

先月、わが家の庭に枇杷の樹があることを知りました。

樹といっても一メートルほどの低い苗木。まだ鉢植えの状態です。

なんと数年前に完食した枇杷の、種から発芽させた苗でした。

枇杷はあまり食べ慣れておらず自発的に買うことがなかったため、おそらく知人からお福分けでいただいた千葉産の枇杷のような気がします。

いただいた枇杷を食べてみたらすごくおいしくて、もしあの実に近いものが庭で収穫できるとしたら夢のような話。ただ私が果実以上にほしいと願っていたのが、枇杷の葉でした。

 

枇杷の葉茶、という健康茶があります。

シミのもととなるメラニンを抑えたり、ニキビ予防の抗菌作用があったり、美肌づくりに期待できる効能も様々。生葉からのつくり方も、洗って、乾燥させて、お茶にするときに煮だすだけと簡単手順。これは近い将来やってみたいなと思っています。

実にも、種にも、薬効とおも呼べる効果が色々あるようで興味を持っているのですが、葉っぱが活用できるのは本当に優秀だなと。

 

そんな枇杷の葉を手に入れたいと思ったきっかけが、愛猫の病でした。

当時(それ以前に)読んでいた自然療法の本に、枇杷の葉を使った温熱療法やエキスの活用法が掲載されていたのを思い出したから。初版が私が生まれるより前という古い本だったためか、枇杷は癌をも完治させるという表現で紹介されていました。

さすがにそれをすべて鵜呑みにしたわけではなかったけれど、調べてみると猫に使ったという方もネットではお見かけしました。病の進行を遅らせる、痛みを和らげる、呼吸が楽になる、そういった可能性が少しでもあるなら試してあげたいと思ったのです。かかりつけの動物病院でもいくつかの方法について相談してみたところ、「民間療法に関する知識は多くないけれど、その実践が害になることはないと思う」とのご回答で、止められることもありませんでした。

それを思い立った頃、愛猫の病はすでに末期の状態でした。先生が私を止めなかったのはそれも理由の一つだったかもしれません。

壺でも、石でも、それさえあれば愛猫が元気になると言われたら私は買っていたと思います。そういう精神状態の中で枇杷の葉に希望を寄せたのですが、当時はすぐに生葉を手に入れるのが難しく、愛猫のそばを離れたくなかったのでさがしに行くこともできず、そんなときにネット販売があることを知ってすぐに注文。

その到着を待っていたわずかな間に、あの子は旅立ってしまいました。

 

枇杷の葉に効果があるかどうか、ただの気休めなのか、それは今でもわからないけれど、間に合わせてあげることすらできなかったという後悔はずっと残っています。たくさんのことをしてあげたつもりでいたのに、できなかったことの多さを考えると今でも悔しくてなりません。

そして枇杷の樹や実を見かけるたびに、これらのことを思い出します。だから庭に枇杷の樹がある暮らしが現実味を帯びた今、とても浮足立ちました。

 

一方で、庭に枇杷の樹を植えるのは、彼岸花と同じく忌みごとのようにも扱われます。

枇杷の樹の場合、敷地にあるとその家では病人が絶えないと言われることが多いのだとか。一説では、効能のあまりの多さに枇杷の葉や実の譲渡を求めてその家を訪れる客が増えるから、病人(の訪問客)が絶えない、ともとられるようです。

それなら納得で、むしろ私は植えたいと思う気持ちが高まりました。

 

問題は、地植えにした場合に相当大きく育つ可能性が高いこと。成長も早いようで、それでいて五メートルを超えるのがほぼ確実ともなれば躊躇してしまいます。

(こちらは後から知った、親戚宅で育つ枇杷の樹です)

今はその部分を含めて家族と相談中。現状の鉢植えのままでも(時々植え替えが必要だそう)育てられるようなので、実の収穫以上に葉っぱがほしいという私には小さく育てるほうが向いているのかもしれません。いずれにしても葉の収穫は叶いそうです。

当時は本当に切羽詰まっていて葉が届いたらすぐさま猫に使いたいと思っていたのですが、まずは自分で試しながら日常に取り入れたいなと。そうして良し悪しを理解しながら、いざというときのために備えていきたいです。

 

本日の猫写真はおやすみさせてください。

 

本日もおつきあい、ありがとうございました。



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