こんばんは、ヤマネコです。
今日もお仏壇の前で手をあわせながら、気になったことがありました。
連日のようにしんみりした話ですみません。そして気になったことといっても今日が初めてではなくて、子どもの頃からずっと、とくにこの四年間、たびたび思い出しつつも考えないようにしてきたことです。
それは私が子どもの頃、身内の法事で親族に言われた言葉。一周忌や三回忌といった節目、数十名の親族が集まって代わる代わる墓前に向かいあっていたときのことでした。
私の周囲には同じく親戚の子どもたちが一同に揃っていて、そこで話題になったのが「○○さん(故人)は生きていたら今年で何歳?」という内容。子ども同士の会話の中、百歳まで生きていたらすごいよね! といった流れであり、さほど深い理由はなかったように思います。
そんな問いかけを周囲の大人たちにしたところ、最初は笑顔で一緒に考えてくれていたと思うのだけれど、そのうち近くにいた別の親戚が話に加わったことで場の雰囲気が変わりました。
「亡くなった人の年齢を数えるものじゃないよ」
言われたのはそのようなことでした。
子どもたち全員で「なんで?」と問いかけた覚えはあるのですが、それに答えをもらえた記憶がありません。最初は無邪気な疑問に答えてくれようとしていた大人たちも、直後、それぞれ口を閉ざしてしまったのだと思います。
結局のところ年齢は教えてもらえなかったし、どうして故人の歳を数えてはいけないのか? という疑問も謎のまま大人になりました。
それ以降、私の人生では同じ話を聞く機会に出会うこともなく、むしろ別の親戚や知人との会話の中で「あの人が生きていたら今年で〇歳」といった話をすることがたびたびあります。その話題が禁句のように扱われる印象もありません。
そんなことが続くうちに、私の中のちょっとした反発心で、あれはあの方個人の決めごとを他人にも強いていたのでは? という気持ちになっていました。成長の過程で似たような意味合いのことわざがあることも知り、ついつい、これを曲解しているのかもしれない、というような偏見も。
それでもやっぱり気になって、あのときの疑問が脳裏をよぎることは続いていたんです。
そしてとても今更ながら、ふと気になってネット検索してみることに。
結果、Yahoo!知恵袋で答えが見つかりました。
あげられている回答を簡単にまとめさせていただくと、年齢を数えるのは俗世の手段であり、亡くなった人に対して続けると、成仏できるはずの魂を引き留めてしまうから。
答えといっても親から子へと受け継がれる伝聞のような印象だったのですが、私の中にはすとんと落ちました。
とはいえ、これが正しい、他が間違っている、というものではないと思います。故人の年齢を数えるのはその人を偲ぶ気持ちから行うというのが大半のはずだから。気持ちの整理の仕方や、想いの表現方法は人それぞれにあっていいと思うのです。
ただ私に根づいていた、「昔された注意はあの人の勝手なルールの押しつけだったのでは?」という考えこそが偏見だったのだと理解して、改めて反省しました。
実をいえば、私は亡くした猫たちの年齢を何かと数えることがあります。意識しながらそうしているというよりは、その子のお誕生日がきたり自分との年齢差を計ったりで、生きていたらあの子は何歳というのをついつい考えてしまう。そこからあの子たちの時間が動いていないことが、悔しくて悲しくてつらくなる。
かつての言動を戒められたことを思い出すのは常にそういうときでした。おそらく「やってはいけない」と言われたことを続けている罪悪感だったのだろうなと。反発心のようなものを持っていたのもそのせい。あの人自身の思いこみ、ということにしたかったんです。
でも、その考え方もたしかに存在することがわかり、ずっと知りたかった理由もようやく得ることができました。そして私の中にもしっくりくる部分があったので、これからは少し故人(猫)の年齢を数えるのを控えてみようと思います。
無意識に、それも心の中で続けていたことなので今すぐきっぱりやめるのは難しいのだけれど、やってみようかなと。
今も故人の年齢を数えるのが悪いことだとは思っていません。様々な宗教の中でそれぞれに決まりごとがあるのだろうけれど、私はそのいいとこどりをしながら暮らしているようなもの。手当たり次第に試しているも同然で、正解もあってないようなものです。
供養の方法についても今最善と思う形を取り入れているので、霊にとっては成仏どころのさわぎでなく、混乱させているかもしれません。つきあわせて申し訳ない気持ちにもなるのですが、今ともに暮らしている子たちも、すでに旅立った子たちも、皆の安らぎと幸せを願いながら模索しています。
本日の猫写真はお休みさせてください。
本日もおつきあい、ありがとうございました。
こちらからお帰りいただけると、心の支えになります。
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