こんばんは、ヤマネコです。
少し前にラズベリーをいただいたので、わが家で栽培したブルーベリーとあわせてジャムをつくりました。
うちの庭のブルーベリーは鉢植えで、収穫できる実の量もけっして多くはありません。一日一粒しかとれない日もあるし、数日待てばまとめて収穫できるかな? と日をおいた結果すべて鳥にさらわれてしまう、なんて悲しいこともありました。少しなら鳥に譲ってもいいけれど、せっかくなので私たちも食べたい。だから色づいた食べごろの実を見つけたら、たった一粒でもすぐに収穫するのが一番簡単な対策なんです。
収穫の都度、その一粒を口に放りこむ。
ということももちろんありましたが、今年は小銭貯金のように一粒ずつ冷凍保存しておりました。
こつこつためたブルーベリーが、228g。
これをいただきもののラズベリーとあわせて、ベリーベリージャムに。
大惨事みたいな色になるけれど、なかなかおいしくできたと思います。
いくつかの空き瓶に詰めて、一部はラズベリーの実をくださった方へのお返しにしました。
この作業をしていたのは、大型台風19号が上陸する数日前のことです。私はこんなにのんきに暮らしているのに、あと数日で未曽有の大災害に見舞われるかもしれない。自然災害は台風だけではないので、その危機感は常に持っていてもおかしくないものですが、今回の台風は一週間以上前から危険を知らせる情報をたくさん見聞きしてきたので、いつもに増してドキドキしていたんです。
備蓄を見直し、新しい情報に向けてアンテナを張り、地元の避難場所を確認する。他にもスマホの充電作業など、前日にやるべきことをチェックリストに加えながら、足りているだろうか? 大丈夫だろうか? と不安に駆られていました。
だから身近な人たちとも情報交換をしたくて声をかけたのですが、そこでちょっと違和感を覚えていたんです。
私が勝手に心配していたのは、私の祖父母世代の方々のこと。私の住む地域には昔ながらの大きなお屋敷も多いのですが、成人(結婚)して家を出たお子さんたちとは別居しているご家庭もめずらしくありません。必要なものがあれば買い足しのお手伝いもさせていただきたいし、独居の方には一日くらいわが家に来ていただいてもいいのでは、と。
おせっかいにも色々思案していたのですが、いざそれをお伝えしたところ、みなさんそろって、きょとん。
台風なんてしょっちゅう来ているし、テレビは毎回(?)大型だと報道するけれどたいしたこと(身近な人の死傷など)はないし、これまでこの地域は大丈夫だったのに、どうしてあなた(私)は今回に限ってそんなに心配しているの? って。
なんだかすごく温度差を感じて、私はまた神経質になりすぎているのかもしれない、と顧みることに。
災害に限らず心配のしすぎが精神衛生上よくないと思うこともあります。私も本当はもっと楽観的に構えていたい。
人気のない夜道でも近所なら何の不安もなく歩き、穏やかに目覚めた日に大地震が起こるなんて考えもせず、海も近くはないから洪水に巻きこまれることはありえないと理解し、毎朝自宅から見送っている家族は必ず帰ってくると信じて疑わない。
でも、ぜったい、なんてことはない。今の私は、ふとした瞬間にそう考えてしまいます。だからこそ、後悔のない生き方をしたい。
今回の台風に関しては事前情報からも危険度の高さを確信でき、心配しても損はないはず。備蓄品なんて「必要なくてよかったね」と笑えるくらいでいいんじゃないかと思ったのですが、それを違う感覚の人と共有するのはとても難しいことだと感じました。
台風なんて毎年きているから大丈夫。今回の19号についてさえ、私も最初はそう考えていました。その思いこみが変化したのは、たくさんの情報を見聞きしたから。
最初の私と同じ地点で「台風くらい大丈夫」だと信じる人たちに同じ情報を伝えても同じように感じてもらえるとは限らず、それでも「今回の台風は違う」と強く説得するのは、なんだか脅しをかけているかのような、いたたまれない気分でした。
それでも備蓄品や懐中電灯、ラジオなどを確認してもらい、庭先の片づけも少しお手伝いしてきました。結局家に招くことはなかったけれど、連絡手段や避難場所も伝えての、12日でした。
そして、いざ台風一過。本当に身近な範囲内では大きな被害が出ていません。逆に被災された地域のことを想えば手放しに喜べないけれど、まずは自分たちの命を守れたことに感謝し、安心しています。
でも問題は、次回。
今回のように「数日前から予測(報道)される大災害」というのはさほど多くはないと思うのですが、それでも似たような状況になったとき、また同じ人たちを同じように説得できるかがわかりません。
あれだけ「気をつけて」「いざとなったら避難して」と、くり返し強く伝えた人々の家も家族も無事で、それは本当によかったこと。でも、私の言葉は誤情報になってしまったから。
気をつけてと念を押したことは悔やんでもいないし、責められてもいません。誤情報になってよかったと思います。
でも次に信じてもらえるかがわからない。あの人はちょっと心配症だから、と思われていたらどんな説得も流されてしまいそうで。そんな災害が起こらないことが一番いいのだけれど、少しずつ信用してもらえるよう努力していかないと。
これも一つの「備え」なのかもしれません。
本日の猫。
ちょっと体調が悪くて(定期通院中)、台風一過で暑かった今日も丸まっていた子。
はやく元気になりますように。
いっぱい撫でていたら、すりすりしてくれました。
本日もおつきあい、ありがとうございました。
こちらからお帰りいただけると、心の支えになります。
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