こんばんは、ヤマネコです。
猫用の薬(正確には動物病院で処方していただける医薬部外品)として、ラキサトーンを十年以上愛用してきました。
用途は、腸内の毛球の除去、および毛球形成の防止。歯みがき粉のようなサイズのチューブ式のペーストで、猫に服用投与するものです。
- 過去記事:猫の毛玉ケアに、ラキサトーン。
愛用期間は二十年近くか、それ以上になるかもしれません。とにかくずいぶん長いことお世話になってきました。
味わうことなく飲みこませる錠剤などと違い、こちらは猫が自発的になめてくれるのを待つような使い方。この味(香り)を嫌がる子には別の方法で毛玉対策をすることもありますが、このラキサトーンのペーストを猫の手や体のなめやすい部分に塗りつけ、なめとってもらえるよう促すことも。獣医さんの指導のもと、試行錯誤しています。
ただ、そんな使い方を続けてきた結果、一部の猫がこのラキサトーンを大嫌いになってしまったんです。最終的には、チューブを見るだけで逃げていくほどに。そこまで無理強いしたことはないつもりなのですが、よほど嫌なのだろうなと。
それと前後して、他の毛玉対策方法を色々と試していたのが昨年のこと。
- 過去記事:おやつでも、猫の毛玉対策。
おやつでの毛玉対策は大好評のまま継続中。嫌がられずに続けられる対策があるのは喜ばしいのですが、猫たちから「どうしてもっとくれないのか?」と詰め寄られることもたびたび。もう少し薬やサプリメントに近いもののほうがいいのかな? などとも考えていました。
そんな中で獣医さんからのアドバイスを受け、新たに試し始めたのがキャットラックというアイテム。
用途としてはラキサトーンとほとんど変わらない、製造販売元が違う製品という受け止め方をしています。
形状もチューブ式で、サイズはラキサトーンのほうが一回り大きめで大容量。
キャットラックのほうはラキサトーンの容器形状と異なり、キャップが外れないところは紛失や落下防止になって便利。
ラキサトーンも昔(アルミチューブの頃)はキャップが外れなかったようにも思うのですが、記憶が定かではありません。わが家ではこういう形状やサイズのものを猫がおもちゃすることが多いので、ひとたび床に落ちたらはるか彼方へと蹴っ飛ばされてしまいます。その心配のないキャットラックの容器形状は理想的でした。
以下で、ラキサトーンとキャットラックのチューブの中身を同量(目測)出した写真をのせています。見た目がきれいな雰囲気ではないための注意書きです。
この二種類の医薬部外品、中身はぱっと見でそんなに大きな違いはありません。私が感じた差は以下のとおり。
- キャットラック(新しいもの)のほうが、ペーストが硬め。
- どちらも甘いシロップのような香りだけれど、明らかにラキサトーンのほうが強め。
- キャットラックのほうが一回分の投与量が少なく、服用させる負担が少ない。
- 人間視点で個人的に、容器の扱いやすさはキャットラックのほうが上。
それぞれ内容量も価格も異なるのですが、一回分の使用量にも開きがあります。
- ラキサトーン:70.9g(成猫の一回分が2~5g)
- キャットラック:56.7g(成猫の一回分が1~2g)
もしチューブ一本が同じ価格で売られていたら、キャットラックのほうが長持ちするぶんお得なはず。ただ私が購入した際はキャットラックのほうが高かったので、コストについてはほとんど差がありませんでした。
そして何より、猫の反応が全然違ったんです。キャットラックのほうが圧倒的に人気。ぱっと見では違いのないチューブ二本のように思えたので、この結果には驚きました。
こちらがチューブの中身の写真です。
あまり見て楽しい写真とはいえないのですが、最初に同じくらいのペーストを目分量で取り出し、冬の室内(暖房あり20度くらい)で十分ほどおいたところ。
- 上:キャットラック
- 下:ラキサトーン
キャットラックのほうが色が濃く、質感が硬め、しばらく待ってもツノが消えませんでした。ラキサトーンのほうも最初はピンとツノが立っていたのですが、気づけばこのとおり。容器をななめにすると流れるようにたれていきそうです。
私としては柔らかいラキサトーンのほうが猫はなめやすいのでは? と思ったのですが、わが家で人気があるのはキャットラックのほう。両方を(それぞれ別の猫に)投与して観察する限りでは、どうやらラキサトーンは口の中でねばついてしまう様子。
ラキサトーンをなめた直後の猫を見ていると、ずっと口をもしゃもしゃ動かしているんです。最初は味わっているのだと思っていたけれど、改めて観察するとあまり嬉しそうではないような。
私がイメージしたのは、子どもの頃に飲んだカルピス。飲んだ後に口の中というか、のどの奥というか、しばらく何かが残っているような感覚がありました。最近のカルピスにはそれを防止する添加物が入って飲みやすくなっているそうですが、昔はあれが苦手だったなと。ああいう何か、説明の難しい感覚が猫の口の中にも残ってしまうのかもしれません。
というのは、あくまで想像です。とはいえキャットラックをなめた直後の猫は訝し気とも思える反応を見せることが少なく、多少あってもラキサトーンほど長々ともしゃもしゃしていません。それも含めてのキャットラック人気なのかなと。
それでもラキサトーンのほうを好む子はいました。これは本当にそれぞれの嗜好としか言いようがないと思います。なんとなく、食感重視の子はキャットラック派、強い香りを好む子はラキサトーン派、という印象。
猫がどちらも変わりなく口にしてくれるなら、人間目線で私が選ぶのは扱いやすいキャットラックのほうですが、猫たちの好みを考えながら、しばらくは併用していくことにしました。
最重視すべきは彼らの体質や体調だと思うので、獣医さんと相談しながらこれからの選択肢も模索していこうと思います。
本日の猫。
「ラキサトーンを見て逃げるのはぼくです」
本日もおつきあい、ありがとうございました。
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