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祖父母の道具と、ベンジンのこと。

こんばんは、ヤマネコです。

先日書いていたハクキンカイロとともに、初めて「ベンジン」というものを扱いました。

 

ベンジンというのは工業用ガソリンの一つで、揮発性や可燃性に優れた液体のこと。今回の私が購入したきっかけは、ハクキンカイロの燃料としてでした。

私はこういう分野に疎いのですが、ベンジンという存在については以前から知っていました。ただ、私が記憶していた用途は燃料としてではなくて、布製品の「しみ抜き」という洗浄剤。それは祖母が使っていたものです。

 

残念ながら使っているところを見た記憶はあまりないのだけれど、祖母の家の納戸にはベンジンの瓶が数本並んでいて、何に使うのか聞いたときに「着物のお手入れだよ」と教えてもらったのが最初だったと思います。その一度では印象づかなかったのか、その後にも何度か同じようなことを聞いては「洗濯」「しみ抜き」「汚れ落とし」と答えてくれていたような。

私の祖母は、自分で仕立てた着物で暮らす女性でした。祖母の若かりし頃の着物といえば、シルクやウールといった動物製品が中心だったのではないかと思います。綿や麻もあったとは思うけれど、洗濯しやすい化繊はあまりなかったのではないかなと。そんな動物性生地がひどく汚れたときなどは気軽にじゃぶじゃぶ、ごしごし洗うのは難しく、このときにベンジンがしみ抜きの役に立ったようでした。

  1. 汚れた着物(生地)の下にタオルなどを敷く。
  2. 晒綿にベンジンをたっぷり含ませる。
  3. 着物の汚れ部分を中心に、周辺を2の晒綿でぽんぽんと叩く。輪じみ防止のため、一箇所に集中しすぎないように気をつける。強くこすったり、ブラシを使ったりするのも避けたほうが無難。
  4. ドライヤーの「冷風(送風・クールなど)」で生地を乾かす。

記憶とネット情報をもとにするとこんな手順で使うものかなと。

 

今回ハクキンカイロについて調べていて、その燃料がベンジンだと認識したとき、もしかして祖父母は共用していたのかもしれないな、と思いました。

祖父は、ハクキンカイロの燃料として。
祖母は、着物のお手入れ用液剤として。

改めて検索してみると、今は「カイロ用」と「衣類用」とでそれぞれに適したベンジン(成分が違うもの、あるいはベンジンに他の液剤を混合したものを含む)が売られているようでした。

ただ、どうやら燃料用ベンジンも着物のお手入れには使えるとのこと。
逆に、衣類のお手入れ用ベンジンは火つきや燃費が悪いという情報も。

それなら私は燃料用の一本を二つの用途で兼用したいなと思っています。どちらもよほど高頻度で使うならともかく、現状は着物のお手入れにベンジンを多用するのは少し怖いので(素人ゆえ生地を傷めてしまいそうで)、いざというときの頼みの綱として「燃料用が使える」ということを覚えておくことにしました。

 

ちなみに今回購入したベンジンのボトルですが、本体のキャップに注ぎ口が直接ついているのを見てびっくりしました。これでは密封できないんじゃないかと。

でもよく説明を読むと、この蓋はほんの少しゆるめてから(外れない程度に)傾けると中身が出ます。

しっかりしめると傾けてもこぼれない、というのを確認後にほっとしながら、使用と保管をくり返しています。

 

本日の猫。

弟猫よ、お兄ちゃんをまたいで歩くのはやめなさい。

弟猫よ、お兄ちゃんを羽交い絞めにするのはやめなさい……。

これがわが家の日常風景になってしまいました。

 

本日もおつきあい、ありがとうございました。



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