こんばんは、ヤマネコです。
十年以上前から、年に何度も「水」について悩みます。
自分たちの飲料水についても考えないわけではないけれど、一番は、猫たちが飲む水のこと。
本来、猫は水を飲まない(飲む量が少ない)子が多いとされる種族。だからといって問題ないわけではなく、飲む水が少なすぎれば病気になる危険性は高まります。
たとえば水分摂取が少ないことで尿の濃度が上がり、腎臓に負担がかかったり、結石をつくってしまったり。そのため、ただ水のうつわを置いておくだけではなく、更なる注意や配慮が必要でした。
- 適度な水分量の摂取(飲んでもらうための工夫)。
- 良質な水の常備。
日常的には、とくにこの二つが大切だなと。
飲んでもらうための工夫は二十年近く試行錯誤していて、現時点でも変わらず研究中。というのも、やはり猫たちの性格や体質によって、個々に工夫の仕方が変わるから。
うつわの大きさ、形状、場所、新鮮さ、うつわに入った水の量、流水か否か。成長(年齢)によっての変化もある。
今いるメンバー内を観察しているだけでも、たとえば「うつわに満水状態が好きな子」と「深めのうつわの”底”の水が好きな子」の両極端タイプが混在していて、この見直しは永遠に続くものだと思っています。
そしてもう一つ気がかりなのが、水の質。
人間にとってメリットのある水選びが、猫の健康を害してしまう場合も考えられます。たとえば人間には有益になるミネラル分が、猫の場合は過剰摂取すると病気につながる、など。散々悩んで色々試した末に、今は人も猫も「水道水」を飲む暮らしに落ち着いています。
蛇口の掃除もこまめに行うようになりました。
そんなふうに一周回って戻ってきた水道水ですが、まだ少し気になっていたことがありました。
トリハロメタン、という「発がん性の疑い」のある物質のこと。
トリハロメタンは、もともと水道水に含まれているものでも、添加されているものでもなくて、塩素消毒をすることで「生成される物質」なのだそう。日本の水道水には当たり前のように含まれていると考えてよいと思います。
ただ、健康な人が不安視するほどの危険性はないのかなと。
東京都の水道水中に含まれるすべてのトリハロメタンの量は、水質基準値以下であり安全性に問題はありません。なお、水質基準は、生涯にわたり連続して摂取しても健康に影響が生じない水準をもって、基準値が設定されています。
引用元:水質|よくある質問|東京都水道局より
各地の水道局の情報などを見ても、そんなに心配はしなくてもいいものと私は受け止めました。
それでも気になるのが、猫たちに飲ませる水のこと。
ただでさえ人間とは違う基準で水を選ばなければいけない猫たちに、同じ安全基準だけを参考に「トリハロメタンも問題なし」としていいのかなと、ちょっと不安になっていました。
単純に結びつけてはいけないかもしれないけれど、歴代猫たちの中に、がんで亡くした子も複数名いたからです。
そこで始めたのが、水道水の煮沸。
実はトリハロメタンは、水道水を沸騰させることで水中濃度が何倍にも増してしまうそうです。ただし、そこで増えても問題ない程度の量が安全の基準値とされており、人間なら気にしなくてもいいのかなと。
でも、更に10分以上沸騰させ続けることで完全に消滅させることも可能なのだとか。
- 水道水をやかんや鍋で沸騰させる。
- 蒸発させるために蓋を開けて、更に10分以上沸騰させ続ける。このとき蒸気を吸いこまないように注意。
かかる時間と光熱費は増えるけれど、手間というほどの手間はありません。ペットボトルなどを買うことなく、水道水の安全性が上がるなら実践する価値はあるかなと始めました。
冬の間はストーブの上で行っていたので、別途かかる光熱費の心配もありませんでした。煮立った湯を数時間ほったらかしにしてしまうこともあり、それを冷ましてから猫たちへ。
これだけで万全のお水とはいえないけれど、心配の一つ「トリハロメタン」については改善できたものと思います。
ここで思い出したのが、かつて手放した電気ケトルのこと。沸騰したら過熱が止まる、キッチン家電です。
トリハロメタン低減のためには、電気ケトルなら何度か沸騰をくり返すとよいそうなのですが、「10分以上」という条件を満たすまでには手間がかかりそう。そう考えると、笛もついていないやかん(鉄瓶)が、わが家の用途にはあっていたのだと今になって思いました。沸騰したあと、しばらくほったらかしにしておくだけでよいのだから。
捨てて悔やむものも多少はあるけれど、こんなふうにあとから「手放してよかった」と思えるものも少なからず現れます。過去の行動の答え合わせで、今回はちょっとうれしい結果になりました。
本日の猫と、市場かご。
と、結束用のPPバンド。子猫がじゃれついて遊んでいたので、しばらく残しておこうとかごに入れて(仮収納して)おいたのですが、勝手に引っ張り出されては放置される日常です。
入れては出され、入れては出され。
休んでは遊ばれ。
毎日がそのくり返し。
もはや、そういうプレイとして楽しんでいます。
本日もおつきあい、ありがとうございました。
こちらからお帰りいただけると、心の支えになります。
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