こんばんは、ヤマネコです。
私は親から「勉強しなさい」とはあまり言われなかったけれど、最低限度の礼儀作法についてはたびたび注意を受けた記憶があります。
とくに、食事のことは。
幼少期から小難しいテーブルマナーを叩きこまれたわけではなくて、料理を口にする過程で耳障りな音を立ててはいけないとか、お箸は丁寧に扱うとか、食べている間も背筋をきちんと伸ばすとか、本当に最低限度の教えです。途中から食事中のテレビも禁止になってしまって(私がそちらに気をとられすぎたため)ぶーたれていたら、それは当然叱られました。
大人になるにつれてマナーを重視する外食の機会が多少なりとも増え、正しい作法を気にし始めたのはそれ以降の話。今ですら得意分野とはとてもいえなくて、人と食事をするのはいつまでたっても緊張します。
そんな食事作法のことを思い起こしながら、ここ数年、気をつけ始めたことがあります。
それは、できるだけ野菜を小さめに切ること。
小さいといっても、目指すのは3cm以内という基準値。私の場合はそれ以前が大きすぎただけかもしれません。とくにカレーやシチューには大きめのぶつ切り野菜がごろごろ入っているほうがおいしそうに見えて、調理時間が余計にかかってもあまり小さく刻んでしまいたくはありませんでした。
ただ食事のマナーを重視すると、大きい具材は食べにくいんです。作法に正しさを求めるなら、口に運ぶ時点で「一口サイズ」が好ましい。肉料理や魚料理ならもちろん、野菜であっても大きいものはお皿の上でカットするのが理想的。ナイフとフォークを使う洋食だけでなく、和食の場合もそろえたお箸の先で(切れる料理については)押さえるように切ってから口に入れるのが美しいのだろうなと。
こんなこと、カジュアルな雰囲気のカレー屋さんや、誰かがつくってくれた料理を気軽な気持ちでいただくぶんにはそこまで考えないけれど、自宅での食事なら主に私の手間の問題です。
たしかにちょっとだけ手数が増えるものの、事前に小さくカットしておくことで、私を含めた家族にとって食べやすく、ついでに食べ方の「品」につながるなら悪くない条件だなと損得勘定をしてしまった。
そう思って、ちゃっかりと小さめに切る方法を取り入れました。
圧力鍋を使い始めた時期と重なったのも潮時で、「大きく切らないと煮崩れてしまいやすい」という悩みもなくなりました。短時間で一気に火を通す圧力鍋なら、およそ原形をとどめたままやわらかく煮えるんです。
そんな具合にだいぶ間接的ではありますが、圧力鍋はテーブルマナーにも貢献してくれました。
私が先に切ってしまえば、家族が食卓で「箸やナイフで切る練習」をする機会はなくなるけれど、現状そこまでの負担をかける必要はないかなと。
私がつくったものなら気軽に食べてもらえるのが一番だし、よっぽどの乱暴さでなければ家族の作法だってそんなに気にしません。場合によっては外では注意してほしいと思うこともあるけれど、一言伝えはしても矯正したくはないんです。大人だったらなおのことだし、私自身がそんなに品行方正に生きているわけではないから。
そもそも「テーブルマナー」とは、「食べやすさ」につながるものであってほしい。
もちろん所作の美しさを求める場面もあると思うし、身につけたらすばらしいものだと思うけれど、正しさを優先させるばかりで味を感じられないのでは、わが家の食卓で取り入れる意味を感じられません。
だから「つくる側」の立場でテーブルマナーを意識することで、少しだけ食べやすくする方法などを考えていく。そんな工夫なら、今後も気づいたことから少しずつ取り入れていきたいと思っています。
本日の猫。
突然ですが、起き抜けのセルフグルーミング。
ひとしきりお手入れが終わったあとは、二度寝の態勢へ……え、待って? 起きないの??
声をかけたところで聞いてくれるわけもないのですが……
彼の狸寝入りは意外とばれています(片目が開いてる)。
本日もおつきあい、ありがとうございました。
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