こんばんは、ヤマネコです。
少し前の話なのですが、庭先にあるモッコウバラのつるに蜂の巣がつくられ始めました。
庭に蜂の巣、という体験は、記憶の限り初めてのことでした。
写真は今年5月のモッコウバラ。
庭づくり自体がここ数年でやっと形になってきたところなので、それ以前には蜂の巣の土台となる植物が庭になかったというのが正しいのですが、とにかくびっくり。
常々、虫であってもあまり殺生はしたくないと思っているのですが、蜂の巣には困りました。
しかも今回、発見とともに家族が刺されてしまったんです。
調べて見るとアシナガバチの巣だったようで、発見した時点でサイズは縦横10cmほど。本来、アシナバガチはこちらから危害を加えない限り襲ってきたりはしないそうなのですが、あるとは知らずに手を出してしまった家族が刺されている上、環境的に近隣へのご迷惑にもなりかねない場所だったため、すぐにでも撤去しなければと思いました。
蜂の巣を撤去する方法は、おそらく二通り。
- DIY(自分でなんとかする)
- プロに依頼する
私は、自分でやることにしました。
決して甘く見たわけではなく、恐怖のあまり居ても立ってもいられなかったんです。業者を待つ時間も惜しかった。
蜂の巣を発見したのは日暮れ時で、撤去作業は早くて翌日。次に見たときは蜂の巣が巨大化しているかもしれない……(どのくらいのスピードで完成するのか知らなかったので)という不安ばかりがふくらみ続け、翌日目を覚ましたときには「今すぐ自分でやろう」という決心が固まっていました。
そんなわけで、翌日の朝四時前。
その時間なら蜂も休んでいるだろうか? とおかしな期待をしたものの、しっかり活動中でした。心配していたほど巣が大きくなっている様子はなかったけれど、早朝でもブンブン飛びながら、建設作業が続行中。
当然防護服などは持っていなかったのですが、前夜にイメージトレーニングを積んだとおりに重ね着をして始めました。
本能的に首を守らねばと思い、ストールをぐるぐる巻きに。いくらなんでも布団用の大判洗濯ネットをこんな用途でかぶる日が来ようとは思わなかったけれど。
毛布(タオルケット)は割烹着の下でお腹に巻きました。割烹着を着たのは、白い衣類のほうが襲われにくいと、どこかで見聞きした記憶があったから。
それでも、よくもまあこんな格好で「いける!」と考えられたなと。
自分ではひどく落ち着いているという気持ちでしたが、思考が正常ではなかったのかもしれません。
ホラー映画を見ながら、なんでそんな行動するんだ! そんなフラグを立てるんだ! と、登場人物に対して言いたくなることがよくあるのだけど、本当に恐怖しているときは馬鹿なことをしても仕方がないのだと体感。
肝心の武器は、今年買いなおしたばかりの「G用の凍結スプレー」です。有毒スプレーではなく、虫を凍らせて動きを止めるという仕様で、猫がいる環境でも使いやすいため長年愛用しています(買い替えの理由は先代を使い切ったからではなくて、なかなか出番がないまま五年ほど放置したら詰まってしまったためでした)。
とは言えまだ他の虫に対しても使ったことのない新品のスプレーは、使い勝手や効果のほどもわかりません。
ダメだったらどうしよう?
やはり蜂専用のスプレーを買いに行くべきだろうか?
でもまだお店が開いていないし。
と迷いを抱えながら、思い切って噴霧。
十秒以上はスプレーを握りしめていたでしょうか。
様子がよくわからないまま、角度を変えて、もう一度。
蜂はあっけないくらいに、ぽとり、ぽとりと地面に落ちていきました。想像していた怒って反撃してくるということも一切なく、静かに落ちて、やがてちらほらと蟻が集まってきました。
それから蜂の巣を枝ごと取ってビニール袋へ。念のため幾重にも袋を重ねましたが、中で何かが動く様子はなく、その日そのまま可燃ゴミで出しました。
なんというか、本当にあっけなかったです。
そしてなんだか涙が出ました。怖かったりホッとしたり、気持ちの変化に追いつけなかったのも理由ですが、蜂が蟻に運ばれていく様子に、なんとも言えない気持ちになりました。
アゲハチョウの幼虫を見つけたのは、それから少しあとのこと。
蜂の巣を残すという選択はどう考えてもできなかった。
そこから生まれたただの罪悪感かもしれないけれど、他の生き物に対して、できる限りの共存を願う気持ちは、年々強くなっています。
本日の猫。
窓辺にて。
朝日が差し込むと少し暑くなる場所なのですが、それでも適度に日光浴をしたいようです。
本日もおつきあい、ありがとうございました。
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