こんばんは、ヤマネコです。
ここ数週間、ちょっとしたチャレンジを始めていました。
といっても私自身の話ではなく、
うちのいたずらっ子の頂点に立つ、弟猫の話です。
始めたのは、私がお風呂に入っている間と夜の睡眠中、弟猫は他の猫たちといっしょにリビングですごすこと。これまでの彼は当たり前のように家じゅう私にくっついて歩いていたのですが、そろそろ親離れ(私の子離れ)にチャレンジしてもらおうかなと。
きっかけの一つは、以前なら「お風呂に入るよ」や「そろそろ寝るよ」と声をかけて動き出す私に自ら同伴していた弟猫が、逃げるようになったことでした。これが始まったのはだいぶ前のことだけれど、最近拍車がかかった気がします。といっても本当に嫌がっているわけではなくて、「もうちょっと遊びたい」や「行ってもいいけど、おやつちょうだい」といった駆け引きのような挙動。あきらめたふりをして弟猫をリビングに残して行くと、扉をひっかいて開けてほしいと訴えてくるのでした。
とはいえ、もともと人間全員が外出するときは他の子たちと待っている時間もあるわけなので(モニターでチェックしても落ち着いている様子なので)、やってみればできるんじゃないかな? と。
ところが、なかなかに難航中です。
わが家のリビングとお風呂の間には、浴室のものを含めて扉が三枚ありまして、リビングの音はよほどのことがない限り入浴中の人間には聴こえません。が、そんな入浴中、かすかに耳に届くのが弟猫のか細い鳴き声。家族が相手をしても、たびたび思い出しては鳴き出すようです。はかなげな声なのに聴こえてくるので、早く上がらなければと焦ってゆっくり入浴することができませんでした。
更には、お待たせ! よく待てたね! と誉めるつもり満々でリビングの扉を開ける私の視界に飛びこんでくるのが、猫たちの寝床に敷いておいたタオル。わざわざ扉の前まで運んできた上でボロボロの状態になっているものです。
……やってしまったね、でもよく待てたね、とひとまず誉めながら、何枚かのタオルを犠牲にしました。
就寝時にも同じことに挑戦。リビングと寝室を隔てるのは、扉一枚だけです。その扉を彼は開けることができません。でも、ひっかくことはできるし、ひっかいていると人間が降参することを知っています。
扉にひっかき防止シート(つるつるの透明シート)を貼ってみたりもしたのですが、そのシートごとあっという間にボロボロにされてしまいまして、これはもう我慢比べのようになっています。そして、ほぼ私の連敗中。なぜか早々にあきらめる日もあったのだけれど、結局朝方またカリカリし始めるので、私が観念しています。
とはいえ、少しずつ慣れてもらいたいと思うのです。災害時、私の非常時(けがや病気など)、現状まったく予定はないけれど二泊や三泊するような旅行の可能性、そういったことを考えると、弟猫が「猫だけの社会」ですごすことに慣れてもらえたら彼にとっても損はないはず。
いきなりは大変だと思うから、とにかく少しずつ。
そう思いながら進めていたのだけれど、最近彼が新たな行動をとり始めたことに気がつきました。いたずら、というか、ストレス発散のような行為でしょうか。
ペットゲートとして設置したこの鉄柵を、嚙み始めたんです。
さすがに過去にそんなことはなかったのでびっくりしてしまいました。ドアノブを噛んでいたくらいなので可能性はあったのかもしれませんが、ドアノブは「行く手を阻む敵」だったのに対し、ゲートは存在しているだけ(開いているとき)でもかじっている様子。
声をかけるとすぐにやめるのだけれど、そのままじっとこちらを見上げて、何かを訴えてくる。これは、もしかして、やっぱり、「おいてかないで」のサインなのでしょうか。
ストレスがたまっている、ということなのでしょうか。
それでも心を鬼にして……が、私にはできませんでした。
本当はもっとがんばる、がんばってもらうべきなのだけれど、もう少しいっしょにお風呂に入ったり、いっしょに寝たりの日々を堪能することに。
そのぶん私が更にケガをしないように、可能な限り病気や感染症を予防できるよう暮らしを整えるようにしていきたいなと。どうしたって防げないものごとはたくさんあると思うのだけれど、せめて体を鍛えておくくらいのことはしておきたいなと、猫とすごすための努力としても筋トレなどを続けるようになりました。
正直、独りで眠るベッドは広々。多少寝返りを打っても、猫を落としてしまう心配がないというのは安心感があります。
ただ、ふと目が覚めたときに手探りで猫をさがし、その指にふれる存在がいないことは本当にさみしい。
結局、私のほうが子離れできていないんですね。
また折を見て子離れチャレンジはするけれど、ひとまずこの冬は、猫とくっついて眠れるあたたかさに幸せを感じさせてもらいたいと思っています。
本日もおつきあい、ありがとうございました。
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