こんにちは、ヤマネコです。
今日はクリスマス。いつもよりちょっと早めの時間に更新させてください。
以下、とてもクリスマス向きとはいえない重たい話です。このまま読んでいただける際には、どうかご留意くださいませ。
というわけで先にお伝えしておきます。
メリークリスマス。
皆さまにとってよき一日でありますように。
以前は忙しなくもずっと楽しい気持ちでいられた、そんなクリスマスシーズンに複雑な想いを持つようになって四年目。それでも落ちこむ気持ちばかりを抱えてはいられないし、今もともに暮らしてくれる猫たちのおかげでネガティブさを忘れられる時間もすごせる。毎日それを感じられるから、今日という日に特別なプレゼントはいらないのかもしれません。
といいながらも、福袋などは楽しんでしまうのですが。それはそれ、これはこれ。自分でも呆れてしまうくらいの現金さです。
三年前の晩秋、猫たちの定期健診中に発覚した病にうちのめされました。クリスマスまでの日々、続く年末年始をすごすのがつらかったのは、時間のかかる検査の結果待ちだったり、治療のための準備期間だったり、その治療が行える病院自体が遠方で急変した場合にどうなるのか? の心配だったり、当然ながら医療機関が年末休みに入ってしまうことへの不安だったり、そんなことがいくつも重なったゆえの感情でした。
毎年一番楽しみにしているといってもいいクリスマスなんて本当にどうでもよくなっていたし、早く年が明けてほしかった。でも病気は進行してほしくないし、目の前で苦しむ子が明日生きていてくれるかわからない。そんな気持ちで頭も心もぐちゃぐちゃでした。
そんな当時の12月、もっとやっておけばよかった、と思うのが、愛猫の写真を撮ることでした。
もともと私は猫の写真や動画をたくさん撮るんです。ブログ用という口実もあるし、単純に楽しい趣味の一環でもある。自分を含めた人間の写真を見返すことはあまりないのに、猫たちのそれは延々とさかのぼって見ていても飽きない。ずっと幸せを感じていられる時間です。
そんな趣味を兼ねた習慣は何年も続いているし、三年前の闘病中もあてはまります。ただ、当時、実際には病床の愛猫の写真を撮ることが減っていました。
自分の視界に映る光景がつらいゆえの自衛だったとか、仮に残したとしても後で見返したい写真ではないことが想像できたとか、単純に撮影なんて思いつけない状況下だったのかもしれない。カメラを構える一分一秒を、あの子の背を撫でることに費やしたいという気持ちだったというのも間違いではないはず。
自分の感情なのにそのあたりのことが明確に説明できないのですが、とにかくその頃の、病床にいたあの子の写真があまり残せていない。正直そのことをとても悔やんでいます。
もっと写真を残しておきたかった。
その想いに、写真の内容はあまり関係ありません。もちろん元気な様子を見られるならいっそう幸せだったけれど、どんな姿でも場面でも、あの子であればそれだけでよかった。もう増えていくことはないだろう「この家でともにすごす時間」の様子であれば、それだけで。
写真は写真でしかない、記憶があればそれで充分。理性的な頭ではそんなことも考えるけれど、心の向きを変えるのはなかなか難しく、その想いはいつまでたっても消えません。
当時は色々な変化をいとわなかったし、それこそクリスマスやお正月なんて二の次でよかった。家事も仕事も可能な範囲で後回しにした。やめたこと、減らしたこと、様々なルール変更もどんどん受け入れて、そのほとんどに悔やむ気持ちはありません。
でもあの子の一日一日を撮影し続けること。それも私にとってはずっと続けていたことをやめてしまった時期があるという、私自身の行動への後悔が大きい。それを時々思い出してはとても苦しくなるんです。
同居猫たちの写真について、毎日全員分を撮影しているわけではありません。手元にカメラがあるときに訪れたシャッターチャンスに任せて、昨日はあの子、今日はこの子と、とくにルールなく写真に収めています。連日くるくるとよく動き回る弟猫ばかり撮ってしまうこともめずらしくありません。
ただ、場面や相手は違えど、撮影自体はほぼ毎日のこと。そして当時は、今の弟猫と同じくらい、私にくっついてすごしてくれていたあの子の写真を撮る機会が多かった。そうして日課のように撮っていたのだから、あの子の病床中にも同じ暮らしを続ければよかった。そんなふうに思うんです。
幸か不幸か、私がそのことに気づいたのはまだあの子が旅立つ前でした。
でもそれは、私があの子の旅立ちを覚悟し始めたタイミングでもありました。
最期の瞬間まで奇跡を信じる気持ちの反対側に、ああ今しか撮れないんだ、という無意識の諦念があって、その頃から再びあの子の写真が増え始めました。
後悔したところで取り返しはつきません。でも、経験として残せるのが人間。次はきっと後悔しない選択ができる……ともいえないのが、人間。未熟な私だから尚更です。
そして、つらいこと、嫌なことは忘れてしまいたいと思う瞬間もありました。でも当時、ブログでこぼしたり、逆に誰にもいえなかったりした想いはすべて私の本心でした。
年単位で時間がかかっているし、今でも全部を「終わったこと」として受け入れるのは難しい。それでも少しずつ心が落ち着いてきた今、様々な感情を理解したり整理したりしながら向き合っていきたい。今年のクリスマスはそんなことを考えながらすごしています。
本日もおつきあい、ありがとうございました。
こちらからお帰りいただけると、心の支えになります。
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