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受け継ぐ、南部鉄器の風鈴。

こんばんは、ヤマネコです。

数年前から夏の暮らしに風鈴を取り入れたいなと思っていました。

十代の頃にガラス製の風鈴をいただいたことがあります。長らくそれを愛用していたのですが、あるとき私の不注意で割ってしまい、それ以降は手に取る機会がありませんでした。代わりにウィンドチャイムを愛用しており、それも風鈴と呼べるものだけれど、やはり日本らしい形(?)の風鈴へのあこがれば年々強まっていたんです。

とはいえなかなかこれというものは見つからず。ネット購入も検討しつつなかなか思い切れずにいたところ、身内から「古いものでよければ使って」とお声がかかりました。

こちらは南部鉄器の風鈴です。

陶器やガラス製にも惹かれたけれど、かつての失敗を思えば割れないものがいいなと南部鉄器は最有力候補だったのです。まさに理想の品でした。

親戚の子が描いてくれた絵が短冊だったのですが、メモ帳の裏にボールペンというものだったので、こちらはお許しをいただいてから付け替えさせてもらうことに。

そのほか多少のさびなどもあったけれど、使うにはまったく問題ありません。

 

新たな短冊は、以前もブログに書いていた端紙のセットから特徴のある紙を使うことに。

固有の名前はわからないけれど、とても美しい凹凸のある特殊紙です。これもエンボス加工というのでしょうか? やや厚みがある白い絹のようなデザインのもの。

端紙セットは何度かリピートしているのですが、こちらはだいぶ初期に手に入れた紙だと思います。どう使ったらいいのかわからずに一部をしおりにした程度で大部分を残したままだったのですが、風鈴の短冊としてとても見栄えよく使うことができました。

光沢がある紙なので、風で揺れるたびにひらりひらりと舞う姿がとてもきれい。

 

そして音。最初に出していただいたときに驚きました。重厚感のある南部鉄器の見た目に反し、とても高く澄んだ透明感のある音色。その音だけでも本当に涼やかな気持ちになりました。

ただ鳴るだけではなく、共鳴するようにりーんと長めに響くのがまた風流で、これは以前のガラス製の風鈴とはまた異なる趣を感じました。

 

以前の私なら風鈴に南部鉄器を選ぶことはなかったように思います。でも暮らしを見直すにつれて、年を重ねるにつれて、考え方や好みもほんの少し変わってきました。しかも手に取ってから教えてもらったのですが、この風鈴はもともと母が学生時代に買ったものだそう。ともすれば私にとってはどんな風鈴よりも大きな価値のある品。

逆算すれば四半世紀を超える歴史を持つ中、誰かの手元で使われていたならそれはそれでよかったと思えましたが、十年以上はしまいこまれていたとのこと。無事に私の手に渡してもらえたこと、そういう形で日の目を見させることができたという経緯に、念願叶った以上の喜びがありました。

今夏はこの風鈴の音色とともに、少しでも涼しくすごせる夏にしたいです。

 

本日の猫。

過剰冷却されている(?)弟猫。

昨日のブログで書いていた百円のジェルマットです。なんの気なしにのせてみたところ、嫌がるかと思ったらまったく気にも留めていない様子。

むしろ涼しくていいのでしょうか? 猫が動けなくなるほどの重さではないのでしばらくこのままに。

彼が寝返りを打つまでこの状態でした。

本日もおつきあい、ありがとうございました。



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