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捨てられなかった、ベリージャム。

こんばんは、ヤマネコです。

およそ六年前に手づくりしたジャムを、最近ようやく食べ始めました。

 

先にご注意とお願いです。

当然ながら、古いジャムを食べることを推奨する意図は一切ありません。
古いジャムは状態にかかわらず処分することをおすすめします。

 

ジャムは未開封の市販品でも長くて二年程度が賞味期限。それが今回は手づくり品。どんなに保存状態が良くても食べるに値しない品質なのは明らかで、処分することが正しいのも承知しています。

これを食べておなかを壊したら自業自得。それもわかったうえで、開封して口に入れました。

 

このジャムの主な素材は庭で採れたブルーベリー。鉢植えなので収穫量はほんのわずかですが、つまんだ数粒を洗って冷凍庫へ保管する、という方法でひと夏かけて集めた実をジャムにする方法をとっています。

じつは今年は完全に不作の年。鳥に食べられてしまったぶんもありますが、それでも全部で百個も実らず、ジャムづくりもできませんでした。

毎年の収穫量にも波があるので、季節しごとに取り入れるのも可能な年だけ。ひと夏で二瓶もジャムをつくれたらかなりの豊作だったことに。もともとそこまで甘いパンを食べる家庭ではないので、その頻度でも充分楽しむことができています。

 

それにも関わらず、2018年につくったジャムを食べられないまま保管していました。

その年に見送った愛猫との、思い出のブルーベリーだったからです。少なくとも私の中ではそういう認識になっていました。

奇しくもあの年のブルーベリーは豊作でした。時々つまんで生のまま食べたり、少量のソースづくりなどに活用していたけれど、まとめてつくったジャムはずっと手元に残していたんです。

 

このジャムは煮沸殺菌した瓶に詰めて、脱気したうえで冷凍室に入れていました。もうこの時点でしばらくの間は食べるつもりがなかったのだろうな、と他人事のように思います。

一般的な賞味期限がとっくに切れたことも承知したまま、冷凍室の手前のほうに置いて、毎日目にしてはちょっと迷いながらそのままにしておく。それが習慣になったまま六年もたちました。

 

これといって開栓のきっかけがあったわけではないのですが、年末に向けて冷蔵庫の掃除を進めるなかで思い切って開けてみることに。結果的に、素人目には問題なさそうな状態でした。

ちょっとおかしな話なのだけれど、解凍したジャムに万が一食べられないほどの傷みを感じたら、もう一度冷凍しようと思っていました。いつもの行動と完全に真逆。でもまだ手放すことができそうになく、腐っていたとしても捨てるという選択肢を持てなくて。

だから体感的に痛みを感じないジャムを前にして拍子抜けし、それから、この後どうするかを初めて迷いました。

 

先にも書いたとおり、食べるべきではないジャムだと思います。でも脱気しておいたおかげか瓶の中に霜がついている様子もなく、解凍後の香りなどに違和感もなく、おそるおそる口に入れても普通のジャムの味。ああこれは問題ないのでは? とそのまま私の食事に取り入れ始めたところ。

食べ始めて数日たちますが、現時点で体への異変もありません。もう再冷凍は考えず、迷いなく完食することに。

 

甘酸っぱさを感じるたびに、まだまださみしくて仕方がないことを実感します。そして(素人判断の範囲で)傷んでいなかったことに感謝しつつ、手放せないものだからこそ早く食べきるべきだったのだと反省するばかり。

このジャムは家族も含め、誰にもあげません。というのは現時点でさえおなかをこわす可能性もあるからなのだけれど、あと数日かけて、私が独りで反省しながら大切にいただきます。

 

本日の猫写真はお休みさせてください。

 

本日もおつきあい、ありがとうございました。



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