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万年筆を持とうと決めた理由

こんばんは、ヤマネコです。

ずっと思い焦がれてきた、万年筆を持つ暮らしを始めました。

仕事上、常に数十本のペンが手元にあります。毎日ではないけれどコンスタントに使うため、どれも手放すことはできません。その中には正式な書状に使うための筆、贈り物としていただき十代の頃から大切にしているガラスペン、そして先端を交換しながら使えるつけペン、そういったちょっと特殊なものも含まれています。

そんな中、一度も持ったことがないのが「万年筆」でした。

それを一ヶ月ほど前にとうとう手に入れたのです。

 

少しかしこまった形で「手紙」をしたためるとき、ボールペンは失礼にあたる、と教えられました。ただそのボールペンというのは、いわゆる「油性ボールペン」。少しガリガリとした書き味の、昔ながらのペンのこと。

そんなイメージを持っていたため、実際に手紙を書くときはゲルインクのペンで済ませることが常でした。割と一般的だと思いますが、なめらかな書き味の水性顔料インクのペンです。

でもこれもボールペンの一種には違いなく、万年筆がほしい、と強く思ったのが…連日で申し訳ないのですが、先月、食中毒で倒れた少しあと。

 

万年筆を手に入れて書きたいと思ったのは、遺書です。

 

といってもさほど重たいものではなくて(?)、私はエンディングノートの一ページとしていつも遺書を準備しています。なんちゃら相続のような正式なものではなくて、感謝の言葉などを身内に向けて綴ってあるだけの手紙ですが、いざというとき思い残すことがないように、と書いています。それを時々書きなおしているのですが、今回倒れた少しあとにも更新したいと思い立ち、これを機に探そうと思ったのが万年筆でした。

 

思い立ってすぐに動き始めたのは、私にしては珍しいこと。ずっとぼんやり「ほしい」とは思っていたものの、今回は何かに突き動かされるような気持ちでした。まずは万年筆ユーザーの友人たちに話を聞き、いくつかの店舗に出向き、手に馴染むものを求めて何本も触らせてもらいました。

そしてしっくりきたのが、ウォーターマン(WATERMAN)のメトロポリタンデラックス。

箱はお断りしようか迷ったのですが、ひとまず持ち帰りました。

本体カラーはできれば白か黒、と決めてから探し始め、手に入れたのは念願のホワイト。

実はこの一本、パッと見たときのデザインや書き心地が、私の中では「違う」という印象だったのですが…色々な万年筆をアレコレ試してみたあと、再び触ってみたら「あれ?これだ」と、なぜか手に馴染むようになっている気がして、お迎えすることに決めました。

最初は苦手な印象を持った(もっとシンプルなデザインがよかった)キャップの、木の幹のような流線も、今となってはステキだと感じるから不思議です。

 

そんなわけで、デビューしました。

インクはブルーブラック(WATERMAN独自の色名は「ミステリアスブルー」)。正式な書類にも使えます。

海外ではブルーブラックのインクが主流(?)なようで、WATERMANの万年筆のほとんどに標準品としてブルーブラックインクが付属しているとのこと。

 

最初は別売りのブラックインクも買って帰ろうかと思ったのですが、店員さんから延々と「ブルーブラックの魅力」を聞き続けていたら、もうブルーブラック以外にありえないような…私はいつからこんなに暗示にかかりやすくなったのでしょうか。

とにかくとても気に入って、日々愛用するようになりました。

 

万年筆のボディは極太なイメージがありましたが、こちらは想像していたよりは少しスマート。私の手にはとてもよく馴染み、重さもちょうどよく、ペン先の滑りもなめらか。

製品的には「細字」なのですが、私が普段づかいするペンとしてはかなり太めの調整です。今回は「手紙を書くこと」を最優先に考えたため、しっかりめの筆記ができるよう、文字の太さはドローイングペンでいうところの0.8くらいになりました。

私としては、手帳用には少し太すぎるかなと。しばらく手帳にはゲルインクペンを使い続けます。

今回のセットには「コンバーター」と「カートリッジ(ブルーブラックのインク入り※使い捨て)」がそれぞれ付属。最初はコンバーター(インクを補充して使うもの※購入時は空)がボディの中にセットされていました。

今はひとまず付属品のカートリッジを使っていますが、今後はコンバーターに自分でインクを入れながら使うつもりです。そしてきっと、ブルーブラックを選びます。

 

そんなわけで万年筆を使う暮らしが始まって、一ヶ月弱。

あまり機会は多くないけれど、手紙(一筆箋なども)はこの万年筆を使って書くようになりました。

本当は、どんなときでも手紙で伝えることなどないくらい、毎日の言葉に愛情と感謝を込められたらいいけれど、相手がいる以上はケンカやモヤモヤがあることも事実。奇しくもそんなケンカ別れのあとに、非日常が起こったら。

そんなことも想像しつつ、もしもの手紙をしたためます。

 

たしかにいつも明日はやってくる
でももしそれがわたしの勘違いで
今日で全てが終わるのだとしたら、
わたしは今日
どんなにあなたを愛しているか伝えたい
書籍「最後だとわかっていたなら」より

 

 

本日の、寝起きの猫。

変な夢見た!

でも教えなーい。

本日もおつきあい、ありがとうございました。



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